【技術コラム 『速度制御』第4回】
坂道と重力に打ち勝つ。AGVとフィードバック制御
フィードバック制御の真価が最も発揮されるのが、「負荷(重さや環境)がコロコロ変わる場面」です。
例えば、工場や倉庫で活躍する「AGV(無人搬送車)」を考えてみましょう。AGVには重い荷物が乗ったり軽い荷物が乗ったりと、モータにかかる負荷が常に変動します。
もしフィードバック制御が搭載されていなかったらどうなるでしょうか。平坦な道では問題なくても、上り坂に差し掛かった途端にパワー不足で極端に遅くなってしまいます。さらに恐ろしいのが下り坂です。モータが重力に引っ張られて勝手に回転が上がり、制御不能な猛スピードで駆け下りてしまうという、非常に危険な状態に陥ります。
ここにフィードバック制御が組み込まれていれば、センサーが「上り坂で速度が落ちた!」と検知した瞬間に、マイコンがモータへの出力を自動で強め、元の速度まで一瞬で回復させます。 逆に下り坂でスピードが出過ぎそうになれば、すぐに出力を弱め(ブレーキとして働き)、安全な速度を維持します。
どんなに状況(荷物の重さや傾斜)が変わっても「一定の安全な速度を保ち続ける」ことができるのが、フィードバック制御の最大の強みです。
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