【技術コラム 『減速機』第6回】
滑らかさと強靭さ。「摩擦式」と「サイクロ減速機」
一般的な歯車式以外にも、特定の目的に特化した強力な減速機が存在します。
■ 摩擦式減速機(トラクションドライブ)
歯車のように「歯」を噛み合わせるのではなく、円盤やローラを互いに強く押し付け、摩擦の力で回転を伝えます。 歯がないため、方向転換時の「遊び(バックラッシ)」がほぼ存在せず、圧倒的な静音性と滑らかさを誇ります。
しかし、摩擦力に依存するため大トルクを伝えるのには不向きで、滑りが発生しやすいという弱点もあります。
■ サイクロ減速機
一般的な歯車が「線」で接触するのに対し、サイクロイド曲線のカムと多数のピンが「面」で接触しながら荷重を受ける特殊な構造です。
面接触かつ多点接触であるため、局所的な負荷がかかりにくく、過負荷や激しい衝撃に対して圧倒的な耐久性を誇ります。 その強靭さから、産業ロボットの関節や船のスクリューなど、絶対に壊れてはならない重負荷環境で重宝されますが、部品が複雑で製造コストが高くなる傾向があります。
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