【技術コラム 『エンコーダ』第1回】

「回す」から「止める」へ。位置決め制御とは何か

「モータ」と聞くと、自動車のタイヤや扇風機の羽根のように「電源を入れている間は回り続けるもの」というイメージを持つ方が多いかもしれません。 動かしたい時にスイッチをONにし、止めたい時にOFFにする。アクセルとブレーキのようなイメージです。

しかし、物流倉庫の自動搬送コンベアを想像してみてください。 

段ボールが置かれるとセンサが検知して自動で動き出し、10メートル先の指定の位置でピタッと停止する。 この時、作業員が目で追ってストップボタンを押しているわけではありません。 モータ自身が「段ボールの位置」を判断して止まるように制御されているのです。 

つまり、「ただ回す」のではなく、目標の定位置に精度良く停止させること。 これを『位置決め制御(位置制御)』と呼びます。 

半導体製造装置でのナノ単位のウェハ搬送や、医療機器での薬液の押し出しなど、現代の装置の多くは「回る」だけでは成立せず、この「位置決め」があって初めて機能します。

今回から全8回にわたり、人類のものづくりを限界突破させた位置決め技術とモーションコントロールについて解説していきます。

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