【技術コラム 『ACモータ』第2回】
なぜ私たちは「AC(交流)」と「DC(直流)」を使い分けているのか?
前回はテスラとエジソンの歴史に触れました。では、なぜ現代の私たちの社会には、勝者であるAC(交流)だけでなく、DC(直流)も存在し続けているのでしょうか。
■ 遠くまで運ぶなら「AC」、そのまま使うのが一番
最大の理由は「送電のしやすさ」です。発電所で作られた莫大な電気を、ロスを少なく遠くまで運ぶには、電圧の変換が容易なACが圧倒的に有利です。だからこそ、街の電線にはACが流れ、コンセントまで届けられています。そして、届けられたACを「ACのまま」モータなどで使うのが、一番効率が良いのです。
■ デジタル機器の命綱である「DC」
一方で、DC(直流)の強みは「一定の低電圧で非常に扱いやすい」という点にあります。
皆さんが今使っているパソコンやスマートフォンは、バッテリーで駆動していますよね。また、内部のメモリやCPUといった繊細な電子部品は、波のように電圧が変動するAC(交流)を直接受け取ることはできません。だからこそ、ACアダプタ等を使ってDC(直流)に変換し、安定したエネルギーとして使っているのです。
「電気を効率よく運ぶためのAC」と、「繊細な機器を安定して動かすためのDC」。
社会インフラとデバイスの進化という両輪があるからこそ、ACとDCは今も私たちの生活で共存しているのです。
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