【技術コラム 『エアギャップ』第6回】

「許された範囲」で限界を攻める。モータ設計の真髄

シビアなエアギャップの設計値が確定しても、それを「量産」で実現できなければ意味がありません。 

高精度な切削加工、ロータの動バランス調整、ステータとの同軸度管理など、モータ製造の現場ではコンマ数ミリのズレを防ぐために厳格な品質管理が行われています。

エアギャップ設計の肝は、「とにかく限界まで隙間を詰めればいい」という単純なものではありません。

熱膨張、遠心力、ベアリングのわずかなブレ、回転数の低下リスク、そして量産時の寸法誤差。これら全ての外乱を考慮した上で、「絶対に安全が担保された(許された)枠組みの中で、いかに限界ギリギリまで攻めるか」。これこそがプロの設計者の腕の見せ所なのです。