【技術コラム 『エアギャップ』第4回】
失敗談:バチン!と吸着して外れない「強力磁石の罠」
性能だけを追求して設計すると、思わぬ落とし穴にハマることがあります。 ここで、あるエンジニアの実際の失敗談をご紹介します。
省エネと高効率を極限まで高めるため、エアギャップを極小化し、非常に強力なネオジム永久磁石を採用した試作品を作った時のことです。 部品が届き、ロータをステータにはめ込もうと近づけた瞬間。あまりにも強い引力によって手からロータがすり抜け、「バチン!」と一瞬でステータの壁面に強烈に吸着してしまいました。
手では絶対に外せないほどの引力で張り付いており、専用の機械(ハンドプレスなど)を使って「てこ」の力で無理やり引き剥がさなければならない状態でした。
どれほど性能が良くても、これでは工場の作業者が安全に組み立てることはできません(量産不可能)。 机上のシミュレーションだけでは絶対に気付けない「組み立て性」の壁にぶつかり、一から設計をやり直すことになったのです。
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