【技術コラム 『ノイズ』第4回】

プロのノイズ対策術。ホールセンサの「差動(ディファレンシャル)化」

大電流モータの制御において、ロータの位置を検出する「ホールセンサ」は命綱ですが、ここにもノイズの魔の手が忍び寄ります。

ノイズをキャンセルするために、ツイストペア線やシールド線など束ねた対策ケーブルを使ってはいますが、数十アンペアの大電流がすぐ横を流れる環境では、それだけではノイズを防ぎきれず信号に乗ってしまう可能性があります。

特に厄介なのが、ドライバ側の仕様でホールセンサの受けが「シングルエンド(単線での信号伝送)」になっている場合です。シングルエンドはノイズに非常に弱いため、大電流環境では致命傷になりかねません。

そこでプロが行う処置が、「差動(ディファレンシャル)伝送」への変換です。

モータ側のセンサー出力直後に「差動ドライバ」を取り付けてノイズに強い2本対の信号(差動信号)に変換して伝送し、ドライバに入る直前で「差動レシーバー」を使って元のシングル信号に戻すのです。

一手間かかりますが、この処置を挟むだけで、大電流のノイズ荒波の中でも正確な信号をドライバに届ける「ノイズに極めて強いモータ」を作り出すことができます。

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