【技術コラム 『低速』第3回】
「巻き方」と「鉄板」でトルクを稼ぐ職人技
磁石や隙間の調整だけでなく、モータの「内臓」とも言えるコイルとコア(鉄心)の設計も高トルク化には欠かせません。
■ 巻線の最適化
トルクを上げるためには、コイルの「巻数を増やす」か「線を太くして電流を多く流す」必要があります。 しかし、モータ内部のスペースには限りがあります。 限られた極小スペースに、いかに太い線を、いかに多く、隙間なく綺麗に巻き詰めることができるか。
これは単なる計算だけでなく、各メーカーが長年蓄積してきた「独自の巻き方のノウハウ」という職人技が問われる領域です。
■ コア材料と積層の工夫
コイルを巻く土台となる「モータコア」は、薄い電磁鋼板を何枚も重ねて作られています。 この「重ねる枚数(積層高さ)」を増やせばトルクは上がりますが、モータ全体が長くなり「小型化」のメリットが消えてしまいます。
そこで設計者は、モータの外形寸法は変えずに、内部の部品点数を減らしたり構造を工夫したりしてスペースをひねり出し、そこにコアを1枚でも多く詰め込むという涙ぐましい努力を行っているのです。
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