【技術コラム 『モータと発電機』第6回】
逆起電力を「味方」につける。回生ブレーキと未来の制御
全6回にわたり、モータと発電機の関係、そして「逆起電力」について解説してきました。
厄介な側面も持つ逆起電力ですが、現代の技術はこの力を積極的に「味方」につけています。
その代表例が「回生ブレーキ」です。
ハイブリッド車などでアクセルから足を離した時、車は惰性で進みますが、この時モータはタイヤの回転によって外から回されている状態、つまり「発電機」になります。
この時に発生する逆起電力をブレーキの抵抗力として利用しつつ、生み出された電気をバッテリーに充電(回収)しているのです。
また、現代の高度なベクトル制御(正弦波駆動)を行うドライバでは、この逆起電力の数値をあらかじめ内部の計算式に組み込むことで、極めて滑らかで電力効率の良いモータ制御を実現しています。
モータは単なる「回る部品」ではありません。電気と物理の法則が絡み合う、奥深い世界です。

