【技術コラム 『モータの選定方法』第4回】
「フルパワー」で選んではいけない。余裕を持たせたモータ選定
前回、要求スペックを満たすモータを選定しましたが、現場の設計において「要求スペックちょうどの能力を持つモータ」を選ぶのは非常に危険です。
■ 現場には「外乱」が溢れている
AGVが走行する環境は、必ずしも平坦ではありません。 傾斜や段差、想定より重い荷物など、モータにかかる負荷は常に変動します。
もし「要求スペックぎりぎり」のモータを選んでいた場合、少しでも坂道になるとトルクが足りず、目標の回転数(スピード)を維持できなくなってしまいます。
■ 「余裕のあるモータ」を制御して使う
そのため、実際の選定では、要求スペックを「大きく上回る特性」を持つパワフルなモータを採用するのが鉄則です。
そして、サーボドライバなどの「外部の速度制御装置」を使って、意図的にパワーを絞って使います。 そうすることで、平坦な道では電圧を下げてゆっくり走り、坂道に差し掛かったら瞬時に電圧を上げてトルクを出し、同じスピードを維持することができるのです。
外部からどのような手を尽くしても、モータが持つ「最大のT-Nカーブ」以上の値を引き出すことは絶対にできません。 だからこそ、最初の選定で「どれだけの余裕を持たせるか」が非常に重要なのです。
---

