【技術コラム 『定格』第6回】

定格電流は「効率」の鏡。全体最適のモータ選定

モータを選ぶ際は、用途に対して定格値が不足していればトルクが足りず、過剰なスペック品を選べばコストとサイズの無駄になります。

必要なスペックを導き出すには、電圧を決め、「どのくらいの重さのものを、どのくらいの速さで動かすか」から必要トルクと回転数を算出し、モータの「効率(損失)」を加味して定格出力と定格電流を計算します。

ここで重要なのが「定格電流」の見方です。 

定格電流は、単なる電流の大きさを示すだけでなく、そのモータの「効率」を映し出す鏡でもあります。 

例えば、定格の出力・トルク・回転数が全く同じ2つのモータがある場合、定格電流値が少ない製品の方が「効率が優れている(省エネである)」と判断できます。

高性能な磁石を採用したモータなどは、少ない電流で力強いトルクを発生させられるため、電流値を低く抑えられ、コイルの発熱(銅損)の低減と省エネを同時に実現できます。

「いかに熱を出さないか(高効率)」と「いかに熱を逃がすか(放熱・冷却)」。この熱のコントロールこそが、モータの定格を最大限に引き出す鍵なのです。