【技術コラム 『IP規格』第5回】
密閉するほど熱がこもる。防水設計最大のジレンマ
モータ内部に水や粉塵を入れないためには、極限まで隙間をなくし「密閉」する必要があります。
しかし、ここで現場のモータ設計者は「最大のジレンマ」に直面します。密閉性が高くなるということは、モータ内部で発生した「熱」の逃げ場がなくなる(放熱性が悪化する)ことを意味するからです。
過去のコラムでもお話しした通り、モータ部品の寿命を縮める最大の敵は「熱」です。
そのため、IP対応の防水モータを設計する際は、通常とは全く異なるレベルの「熱対策(冷却方式)」が必要になります。
・樹脂製のボディを金属製に変更して放熱性を高める。
・ボディの形状を工夫し、ヒートシンクや冷却フィンなどを活用して表面積を増やす。
「水を入れたくない」けれど「熱は外に逃がしたい」。 防水モータの設計とは、この矛盾する物理法則をいかに工夫して両立させるかという、エンジニアの執念の結晶なのです。
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