【技術コラム 『モータと発電機』第4回】

モータ急停止の罠。逆起電力が牙をむく瞬間

普段はモータの回転を安定させてくれる頼もしい逆起電力ですが、ある瞬間に「牙」をむくことがあります。 

それは、高速回転しているモータを「急停止」させた時です。 

逆起電力の根本的な性質は「急な変化を妨げようとする」ことです。 

モータを急に止めようとすると、逆起電力は「止まるな!回り続けろ!」とばかりに、回転を促す方向にとてつもない大電流を一気に発生させます。

この制御不能な大電流が、モータをコントロールしているドライバ回路や電源システムに逆流し、最悪の場合は高価な電子部品を瞬時に焼き切って(破壊して)しまいます。

重量級のAGV(自動搬送車)や、イナーシャ(慣性)が大きいシステムを設計する際、この「急停止時の逆起電力対策(保護回路の搭載など)」を怠ると、現場でドライバの破損事故が頻発することになります。 設計者は常に、この見えないエネルギーの逃げ道を確保しておかなければならないのです。

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